-
建物が完成した瞬間の感動は忘れられません
エンジニア 曽我部 美咲さん (入社4年目)
崇城大学工学部建築学科
株式会社建吉組 (建築 建築施工管理) -
建設業は、誇りを持って取り組める仕事です
エンジニア 東 和美さん (入社18年目)
八代高専 土木建築工学科卒
青木建設株式会社 (土木 舗装施工管理)
- Q.1
- 建設業界を選んだ理由は何ですか?
-
もともと家具やインテリアに興味があったので、大学進学時に建築学科を選びました。学ぶうちに自然と業界への興味も強くなっていき、就職の際も迷うことはなかったです。 私も進学時に自分の進む道を決めました。当初は「理系がいいな〜」程度の気持ちだったのですが、体験入学のときに建設業界の魅力を熱く語ってくださった方がいて、それがきっかけになったのかなと思います。
- Q.2
- 入社前に抱いていた建設業界のイメージと、入社後の実情は違いましたか?
-
「体力的についていけるかな?」と心配していましたが、現場監督は体力勝負だけではありません。デスクワーク、計画段階の大変さは入ってから知りましたね。 入社当時は現場に出ていなかったので、結構イメージが違いました(もともと現場を希望していたので)。今は現場で仕事をしていますが、やっぱり想像以上に夏は暑くて冬は寒いです。でも思い切り体を動かすので、気持ちいい疲れ方をします。
- Q.3
- 入社してからこれまでの、仕事内容について教えてください。
-
建設現場の現場監督です。私は1年目からオフィスビルの新築など大きな現場を担当することが多かったので、現場所長と次席の下に就かせてもらっています。 入社当時からずっと、積算を中心に管理の補助などを担当していました。5年ほど前から、遂に念願だった現場に出ることができるようになり、いわゆる工事現場で働いています。
- Q.4
- これまでに携わった仕事で印象に残っているものは?
-
先ほども触れましたが、大きなオフィスビルや、高校の学生寮などですね。 現場に出るようになってからの仕事が印象に残っています。基本的には舗装工事や維持補修が中心です。
- Q.5
- 仕事の環境について、どのように考えていますか?
-
ひとつのプロジェクトに関わっている間は、現場事務所がひとつの会社のように密な関係性です。現場所長や次席によって、雰囲気が変わるのも面白いところですね。上司が何を大切にしているか理解して、きちんと意思疎通ができると、仕事がしやすい環境を作れるんじゃないかなと思います。 会社によっては「女性は現場に出さない」というケースもあると思います。私も、今は希望が通って現場で働けていますが、もっと早く声を上げればよかったなと…自分がやりたいこと、意志をはっきり出すと、自分が望む環境も近づくのではないでしょうか。
- Q.6
- 仕事のやりがい、魅力を教えてください。
-
月並みですが、完成した瞬間の感動は忘れられません。後は、コンクリート量の計算が過不足なくピッタリ合ったとき(笑)間違うと大変なことになるんです! 施工した場所がきれいになったとき。現場にはだいたい「終わり」があるので、達成感が得られます。毎回必ず「もっとこうすればよかった」と工夫の余地があるところも魅力というか、次に向かうモチベーションになりますね。また、社内外で力を合わせて作業に向かう感じも好きです。
- Q.7
- 就職して一番困ったことは何ですか?
-
実はあんまり困った記憶がないんです。男性が多い職場ですが、女性用のトイレや更衣室が用意されていたり、配慮がありがたいなと思うことが多いです。 技術職で入社したにも関わらず、技術者として活躍できない時期が長かったことでしょうか。「大変だから」と気を使ってもらっていたのだと思いますが。
- Q.8
- 怒られたエピソードや失敗した話を聞かせてください。
-
いっぱい怒られますが、きっちり反省したら忘れるようにしています! 悩みや失敗を引きずっていたら、仕事にならないと気づいたので。 現場の経験が浅いまま監督というポジションに就いたので、失敗だらけでした。事前に決めておかなきゃいけないことを知らなかったり、職人さんを待たせてしまったり…コミュニケーション不足は失敗の元ですね。
- Q.9
- 女性にとって大変な仕事だと思いますか?
-
女性だからといって、想像していたほど心配しなくてもよかったなと思います。ただ、男女関係なく繊細な人は苦労するかも…(笑) 失敗しても何度も立ち直れる、根性のある人は成長が早いと思います。 体力的なところ、固定概念など、もちろん大変なこともあります。次の世代の人のために、私たち現役の女性技術者が開拓していかなきゃと思うことも多いですね。
- Q.10
- 上司の方の言葉で心に残っているものは?
-
入社当時からついこの前の現場まで、ずっと同じ次席の下に就いていてお世話になってきました。「新しい現場に行っても、いつでも連絡して」と励ましてもらえたのが、今でも心の支えになっています。 現場で苦情をいわれたときに「苦情をいわれる=自分が責められる」と思って頭が真っ白になってしまったのですが、上司はささっと対処して「すぐに対処するのが大事だよ」と教えてくれました。「クレーム=責められている」ではなく、困っているのを解決してほしくて伝えてくれているんだ、と気付いた瞬間です。
- Q.11
- 会社を辞めようと思ったことはありますか? 乗り越えられた理由は?
-
忙しい日々が続くときは、割りとしょっちゅう(笑)。忙しさに波がある業界なので。辞めずに頑張れたのは、上司との信頼関係があったからです。この人たちと一緒にやり抜くんだ、と思っていました。 なかなか現場に出られなかったときや、慣れない現場で迷惑をかけてしまったときですね。「自分は居ないほうがいいのかな」と落ち込むこともありましたが「とりあえず次まで、もう一回だけやってみよう」の気持ちでここまできました。気持ちの切り替えが下手だなと自覚したので、上司や家族に協力してもらって意識的にスイッチするように心がけています。
- Q.12
- 女性だからできる仕事について
-
女性でなければいけない仕事って、正直あまり感じたことはないです。ただ数十人規模の現場で女性は私ひとり、というケースも多々あって。職人さんの当たりは、女性の私に対しての方が柔らかいと思うので、そこはラッキーかなと思います。 「女性だからサポート的な仕事に回って」とステレオタイプに当てはめられてしまうのはもったいないし、悲しいですよね。力仕事以外の部分で、もっともっとできることを広げていきたいと思います。
- Q.13
- 建麗会に入ってよかったことを教えてください
-
顔見知りの女性スタッフができたのが嬉しいです。まだ始まったばかりの試みですが、これから現場で会えるのが楽しみですね。 これまでは横のつながりが乏しかったので、この業界で頑張っている女性、仲間がいっぱい存在することが可視化されて嬉しいです!
- Q.14
- 仕事とプライベートの両立について
-
優先したいことはどんどん口に出すのが大事だと思います。仕事と家庭の両立というと女性がイメージされやすいですが、当社では男性の所長も「子どもの発表会があるので」といって休まれたりしていますし。やりたいことを我慢しすぎず、プライベートも充実させたいです。 まずは家族や職場など、周囲に頼ることを忘れずに。完璧を求めず「できないものはできない」と切り替えて、できることに全力を尽くそうと心がけています。それに、私が忙しい間に子どもと主人が楽しそうに過ごしていることも多くて、家族と離れる時間も悪くないなと思えるんですよ。
- Q.15
- 学生時代にやっておいて役立ったこと
-
大学時代は写真部に所属して、建物の写真を撮っていました。今も仕事で記録写真を撮ることが多いので、単純にその頃の経験が役に立っていますね。 大人になって立場が増えると、なかなか時間も合わなくなります。思いっきり遊んだり勉強したり…友人と過ごす時間を大切にしてください!
- Q.16
- 今後の目標を教えてください
-
現場所長として、自分が現場を指揮する立場になってみたいです。 ストレスをため過ぎず、考え過ぎずに。淡々と的確に仕事を進められるようになりたいです。
- Q.17
- 建設業への就職を志す若者へのメッセージをお願いします。
-
まずは心身の健康第一です。元気な笑顔をお待ちしています。 自分がやりたい分野に携われるのは素敵なこと。建設業は、誇りを持って取り組める仕事です。若者がいきいきと働ける建設業界であるよう、私たちも頑張ります。